銀河通信銀河通信社はアーティスト小林健二監修により、科学と融合したアイテムを主に製作しております。当社アイテムのメディア情報、小林健二展覧会情報、当社アイテムの部品変更のお知らせなどをご紹介予定です。

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[硝子結晶]育成のヒント 14:42
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    銀河通信社製[硝子結晶育成キット]は人気のアイテムです。この季節は比較的育成に適した環境ですが、育成中の気温変化はあまり好ましくないため、裏技をご紹介します。

    パーツで撹拌棒のみ従来の木のスティックから大きめのプラステックスプーンに変更しております。

    容器の黒い線まで熱水を入れ、そこに[硝子結晶ノ素(白い粉)]全量を入れ、よく混ぜて溶かします。
    説明書通りに、その溶液に小瓶の緑色の溶液を今回は全量注ぎ、軽く混ぜて母岩となる石をほぼ中心に沈めタオルで保温して1日おきます。



    蓋を開け、母岩に種結晶ができているのを確認します。


    母岩以外にも種結晶ができているので、一旦溶液のみ他の容器に移し、母岩を取り出して余分な結晶を折るように外します。この時タオルで包むようにして作業すると上手くいきます。せっかくできた母岩の上の結晶は折らないように気をつけましょう。
    そして容器を綺麗に水で洗って、水気をタオルで拭いてから母岩を戻し、そこに別の容器に移しておいた溶液を注ぎます。
    これからはフタを外して育成していきます。

    しかし、育成中に気温が急に上がることもあります。5度以上の温度差は結晶にとって苦手です。できた結晶を反対に溶液が溶かしてしまうからです。理由は溶液の飽和点(もうこれ以上、この場合は白い粉が溶けない状態)が変化するためで、水温が上がれば飽和点も上がるからです。
    *反対に温度が下がる分には問題ありませんので、そのまま育成を続けてください。

    気温が急上昇した時は発砲スチロール製の保温容器(大きさは育成用の容器が入るもの)が有効です。急には用意できないので、天気予報などの情報で確認してみましょう。

    惣菜などを買った時などに付いてくる保冷剤も便利です。このように保温容器に育成中の容器を入れ、その周りに冷たくした(凍らした)保冷剤を差し込み保温容器のフタをしておくと、せっかくできた結晶が溶けてしまうこともなく、安心してその日は置いておけます。

    気温が育成開始した時くらいになったら、保温容器からだして、通気性のいい日陰で育成を再開します。室内では上方よりも床に近い方が若干ですが気温が低いので、床に近いところでの育成をお勧めします。
    順調に育成できると溶液いっぱいくらい伸びてきます。反対に溶液中でないと結晶は育成しないので、結晶の頭が溶液から出てしまったら、育成は終了です。縦方向に伸ばしたい場合は、最初から縦長の容器(金属製は避けてください)で育成を始めてください。


    最近は100円ショップなどでフィギュアを飾るためのこのようなケースが売っています。
    仕上がった結晶は溶液から出して軽く冷水でさっと洗い(ゆっくり作業していると溶けてしまいます)、タオルの上に逆さまに置いて水気を切るといいでしょう。そして1日くらい乾燥させます。そしてこのようにケースで楽しむと、ホコリや湿度からも守られ、結晶の保管にも最適です。


    次回は太めの結晶を育成したい場合のヒントをご紹介します。

     
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    ハンダ付けによる工作技術 11:27
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      ハンダ付けによる工作技術

      日常の生活のなかでハンダ付けをすることはおそらくあまりないので、ハンダ付けは難しそうに思われがちですが、コツさえつかめば誰にでも上手にできるものです。

      ハンダ付けに必要なものは、ハンダごてとハンダです。ハンダごては通常15Wくらいのもので十分で、これ以上大きなものはかえって使いづらいでしょう。写真は旧式ですが、今でも十分使えます。しかし先の細い現代版のほうが、鉱石ラジオ以外の電

      子工作にも使用できるので、新しく購入するときには便利かもしれません。

      ハンダは径1 6mmくらいのヤニ入りの糸ハンダがいいでしょう。電子工作に使用するハンダはふつう錫60%鉛40%で、鉛の成分がこれ以上多いものはさけるべきです。

      たとえばタマゴラグとワイヤーをハンダ付けする場合、まずエナメル線の被覆をサンドペーパーなどではがした後、タマゴラグの小さな穴のほうヘエナメル線を3 mmほど差し込んで折り返して、グラグラしないようにペンチなどで軽く挟んでおきます。目玉クリップなどで浮かして挟んだり、タイルのような熱に強い板の上に置いたりしてハンダ付けをします。

      まずハンダ付けをしようと思うところ(この場合タマゴラグとワイヤーが交わっているあたり)に3秒ほどハンダごてを当てて温めて、そのままの状態でこてと温めたところの間にハンダをつけるとサッと溶け、 1〜 2秒すると全体に広がります。その瞬間にこでをそこから離します。

      やってみると簡単なことなのですが、うまくなるまで少し練習が必要かもしれません。
      上手なハンダ付けは、つけたところが鏡のようにピカピカして、さわってもしっかりとついています。つやがなくなったリボソボソしている場合は、こでを離すタイミングが遅く、熱しすぎた結果です。また、こでを当てる時間が短かすぎると、溶けたハンダがコロコロ玉のように転がって広がるようにはついてくれません。電子工作を成功させる上で、ハンダ付けの技術はとでも大きな要素をもっています。
      下の画像はハンダ付けを日常的に行う場合など、大変便利です。温度設定やハンダゴテの先が2種類あり、用途によって使い分けることができます。

      小林健二著「ぼくらの鉱石ラジオ」より抜粋、編集しています。
      当社製のラジオキットなどにもハンダ付けが必要な場合もあるので、参考にしてください。

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      人工結晶を作る 13:56
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        小林健二著「ぼくらの鉱石ラジオ」より編集しております。
         

        ロッシェル塩(酒石酸ナトリウムカリウム四水和物)を使ってクリスタルイヤフォンを作ることはかなり難しそうですが、ロッシェル塩の大きな単結品を使って、この結品がピエゾ電気効果(正確にはピエゾ圧電気逆効果)によってほんとうに音を発することを確かめることはできます。それにはまずロッシェル塩の単結晶を作る必要があります。実はこの結品作りだけでも十分に興味深く楽しいものなので、ごく簡単に紹介してみたいと思います。

        市販されている酒石酸ナトリウムカリウムは透明なl mm弱のザラメのような感じのもので、なめると塩っぱいような少し苦いような味がして、溶けるときにちょっと冷たさを感じます。

        水100gを30℃ にしてそこに200gのロッシェル塩を入れ、溶けるだけ溶かしてシャーレなどの平たいお皿に溶けた上澄みだけを入れ、それを発泡スチロールなどの箱に入れ静かにおいておきますと、四角い平たい結品が析出してきますので、その中から形のよいものを選びます。

         

        この際気温が高い夏期などには、40℃ の水にもっとたくさん溶かしてもよく、共にほぼその温度における飽和溶液にして使います。少し時間がかかりますが、室温と同じ温度の水に少しずつロッシェル塩を入れて溶け残りが出てきたところで飽和溶液と見なしてもけっこうです。ただ、あまりにも溶液温度と保管する所とに温度差があったり、保温して徐々に温度を下げていかないと過冷却の状態になってしまい、一気に細かな細品が析出してしまい、失敗となります。この場合はもう一度溶かしてやり直します。

        この作業でいい形のものが最初10個くらい見つけられたら溶液をガーゼなどで漉して、キラキラしたとても細かい結品があればほんの少し暖めてこれを溶かして熱がとれた後、さっきの結晶(種結品と呼びます)をその中に入れ、また成長させてゆきます。


        そしてだんだんと大きくして、欠けたり、小さな結品がくっついてしまわないものを選んで繰り返してゆきます。このように入工結品を作っていく方法には基本的に飽和点を下げることで結晶を析出させていく冷却法と、溶媒を揮発させ溶質濃度を上げながら結晶析出をうながす蒸発法とが代表的です。

        ロッシェル塩については種結品を冷却法で作り、その後を蒸発法で行うとぼくはよいと思います。うまくなると10 cmくらいの大きなものも作れると思いますので、いろいろ工夫してやってみてください。


         

        冷却法で成長を促進する場合も、できる限り少しずつ温度が下がるようにしないと失敗します(理想的には1日で0.1度くらいの下がり具合)。そして大きな結晶を作るには何日もかかります。温度管理に自信がない場合は蒸発法で大きくすることをすすめます。この場合は種結品があらかじめ3〜 5 mmくらいになったものを使い、結品を作ろうと思うところの室温と同じ温度の飽和溶液を育成母液として使い、ゴミやチリが人らないように心がけで気長にやることです。育成母液に種結品を入れ10時間〜 1日おきに観察して、種結品のまわりのところなどにたくさん小さな結品が析出してくるようならガーゼなどで漉して、きれいになった母液に再び種結晶を戻すことを繰り返します。

        そして大きな結晶ができたら布などで液を拭いよく乾かしたあと、いちばん広い向かい合う両面に錫箔あるいはアルミ箔を貼り、そこにトランジスタラジオのイヤフォンからの線、あるいはステレオのヘッドフォンやスピーカーの端子からの線をそれぞれに接触させて、少しづつ音を大きくしていくと、結晶から音が出てくるのを確認できるでしょう。そして共鳴箱やピンと張ったグラシン紙(ブーブー紙)に取り付けるともっと大きくなります。

        もしできるなら、結品を薄くスライスしたりさらにはそのスライスしたものを貼り合わせたりすると効果的です。もしスライスして貼り合わせることができるなら、 2枚のロッシェル塩の板のあいだにも錫箔を入れて貼り、その端と両側の箔をショートした部分にオーディオ信号を印加するといいでしょう。
         

        ぼくはダイヤモンドのブレードのついた石やガラスを切るバンドソーでロッシェル塩の飽和溶液をかけながら切りますが、こんなことは一般的ではありません。しかし時間をかけるなら、水でしめらせた糸を張った糸ノコで少しずつカットすることができ、この方法がいちばんされいに切ることができます。



         

        下の写真は、左から単結品がいくつか群品となったロッシェル塩の大きな結品、まん中は人工水晶(自作ではありません)、そして右は育成母液のなかに石やなにかの塊(この場合はアンチモンの塊)を入れておくときれいな鉱物標本のようなものを作ることができる例です。

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